「見えない技術」を、映像で見えるようにする
大阪ラセン管工業が製造するフレキシブルチューブやベローズは、完成品の中に組み込まれて使われる部品です。最終製品の外観からは、その存在すら見えません。しかし実際には、自動車・医療機器・半導体製造装置・プラント設備の「動き」と「耐久性」を陰で支えています。
世界最小径φ1.6mmを実現したMicro Mini Flex®、耐久性が従来品の約10倍に達するLight Free Bellows®。数字では伝わる技術の凄みを、どうすれば視覚として届けられるか。私たちはその問いを出発点に、製品ごとの特徴を伝える動画を複数制作してきました。中でもMicro Mini Flex®を紹介する一本は、その極小径がどう実現され、どんな場面で活きるのかを丁寧に解説する構成にしています。
展示会・展示室で「伝える」映像
制作にあたって私たちがまず確認したのは、「この映像が、どこで、誰に見られるか」でした。
主戦場の一つは展示会です。業界の専門家が集まる場で、短時間に製品の価値を伝える必要があります。加えて、社内の展示室に常設で流せる映像として機能することも求められました。訪問した取引先や関係者に、言葉を尽くさずとも会社の技術力が伝わる場をつくること。私たちはその目的から逆算して映像を設計しました。
私たちが設定したコンセプトは、製品の「動き」と「精度」を主役にすることです。フレキシブルチューブがしなやかに屈曲する様子、ベローズが振動を吸収する瞬間、精密加工された部品の表面。静止画では伝わらない「生きている部品」の質感を、映像だからこそ見せられます。撮影では製品の細部に迫るマクロ映像と、実際の使用環境を想起させるシーンを組み合わせ、「これが現場で働いている」というリアリティを設計しました。
技術者が誇れる映像を、継続的につくる
制作した映像は展示会ブースでのループ上映と展示室での常設に活用されており、複雑な技術製品の説明を補完するコミュニケーションツールとして機能しています。2019年の初回制作以降、製品の進化や用途の広がりに合わせて継続的に映像を更新してきました。その都度、新しい製品特性をどう映像で切り取るかを一から考え直す作業が続いています。
大阪ラセン管工業とは、製品PR動画に加えて、会社全体の姿を伝える企業PR動画や、沿革を振り返る年表動画も制作しています。いずれも同じ展示室・展示会ブースで活用されており、訪れた方が知りたい切り口に応じて、異なる映像から会社を知ることができる構成になっています。
製造業の動画制作において私たちが大切にしているのは、「技術者が誇りを持てる映像かどうか」という問いです。現場の人間が見て「これだ」と感じる解像度がなければ、外に向けたPRとしての信頼性も生まれません。大阪ラセン管工業との長い関係の中で培った製品理解が、映像の精度として表れ続けているプロジェクトです。